会計ソフトは、僕たち税理士をはじめ、
多くの会社の経理担当者や、個人事業主さんにも使われておりますな。
今から手書き時代に戻る!なんてあり得へん話ですわ(;^_^A
しかし、「手書きのアナログ会計がアカン」という訳とはチャウんです。
むしろ、手書きで経理処理をできる人の方が、
会計能力は高かったりする訳です。
会計ソフトって、なんかよう分からんままに、
数字の表ができあがるでしょ?
その、「よう分からんままに」ちゅうのが問題ですねん。
手書きで仕訳をできる人や帳簿を作れる人は、
結構、簿記会計を勉強してきてはります。
だから、そういう人が会計ソフトを使うと、
さらにスピードもUPして相乗効果で良くなる。
せやけど、しっかり簿記会計を勉強もせんと会計ソフトを使っている人は、
何が正しくて何が間違っているかよくわからない、
つまり、「自己検証能力」が極めて乏しいんですわ。
会計ソフトって、よう分からないままに使っているかもしれませんけど、
あれって、複式簿記なんですよ。
複式簿記って、自己検証能力のカタマリみたいなもんですからね。
そやけど、ルールも分からずに入力していたら、
結局、なんの意味もないという・・・。
で、ぼくが顧問先さんに会計指導をさせて頂く際は、
必ず「会計ソフトで打て!」とは言いません。
当然ですやん、人によってパソコンの知識も違うし、
簿記会計の知識の深度も違いますから。
〇正確かつ極力シンプルに数字を表すためにはどうすれば良いか?
〇その会社・その人に応じたやり方は現時点でどれがベストな手法か?
〇少し慣れてきた1・2年後にはどういうやり方が良いか?
こんな風に、ヒアリングを通じて、そして、現場の状況を見て、
ベストな道を探すんです。
だから、会計ソフトだけじゃなくて、
手書き帳簿とを併用してもらうこともよくあります。
だって、その方がやり易いというお客さんも多くおられるのです。
税務調査でも、おもしろいことに、
手書きで作った資料って、結構、調査官からの信ぴょう性が高いんですわ。
(そら、手書きでも内容がメチャメチャなら別ですが)
技術は進んでも、人間ってあまり変わらないイキモノかも知れませんね。
便利な道具を便利に使えるかどうかは、道具自体の有能性だけじゃなく、
使い手側の能力差が大いに影響するのですわ。
その会社・その人に適した会計処理方法がどれであるか?
どういう組み合わせにしたら最適か?
そういうことを日常的に考えるのですよ。
とくに新規のお客様は、これがとても重要な作業。
そして、そこの目利きができるのは、
やはり、自分たち、税務会計のプロである、税理士かな、と。