登山をしていると、よく、こういう看板を見かけます。
この看板には、こう書いてあります。
右へ行けば、山頂への近道(だけどチョット急登)。
左へ行けば、楽な道(だけどチョット遠回り)。
登り慣れている山であれば
その日の体調や気分に応じてチョイスするのも良いのかも知れませんが、
初めて登る山であれば、むむむ???・・・と悩むところです。
ひとは誰しもシンドイことやキツイことは避けたいもの。
しかし、成果・効果・結果は、早く手に入れたい・・・。
これは、医療における治療法の選択や、
会社経営における意思決定上の選択、
そして、税務においても同じようなことが言えます。
では、税務における「ちょっとキツイけど、近道」って何でしょうか?
例えば、多額の資金を投入した節税対策が挙げられます。
この方法は、お金が沢山必要となりますので、
体力のない会社はこの道を選択できず、
しかし、その分、多額の節税効果は期待できます。
反対に、税務における「ちょっと遠回りするけど、楽な道」とは何でしょうか?
例えば、毎月コツコツと時間を掛けながら節税する方法が挙げられます。
この方法は、毎月多額の資金を要しないので比較的取り組みやすい一方で、
目に見えるような成果を短期間で見ることはできません。
クライアントさんからの節税相談に乗っていると、
上述のような、いわば【究極の2択】のようなご質問が多いのですが、
これは、少し、節税に対する考え方が短絡的過ぎます。
節税対策を講じる際、大切なことは、
【節税の種類のちがい】を整理して理解しておくことです。
まず、一口に節税と言っても・・・・・・
🔴1. お金が必要な節税
🔵2. お金が不要な節税
・・・・・・と、2種類に分かれます。
そして、それぞれは、以下に示すとおり、さらに2種類に分かれます。
🔴1-1. お金が必要な節税、かつ、税金が減少する節税
🔴1-2. 〃 、かつ、税金を先送りにする節税
🔵2-1. お金が不要な節税、かつ、税金が減少する節税
🔵2-2. 〃 、かつ、税金を先送りにする節税
つまり、節税と一口に言っても、
お金の要・不要の違いと、そして、
税金の減少・先送りの違いとがあるのです。
多くの経営者さんはこの辺りの整理をきちんとできていないかも知れませんし、
場合によっては、税理士ですら、このような説明をきちんとせず、
端的な節税対策を提案しているかも知れません。
しかし、わたしの場合、クライアントさんにまずこの分類を理解して頂きます。
そのうえで、その時点における会社の状況を勘案し、
どの分類のどの対策がベターであるのか検討し、
対策方法をご提案することにしています。
では、上記4種類の節税とは、どのよう方法があるのでしょうか?
いくつか例を挙げると次のような感じです。
※なお、税務上の各種要件を満たす必要がございますので、
これらの節税対策をご検討の際は必ず顧問税理士にご相談下さい。
また、当方は一切の責任を負いかねますこと、申し添えます。