▼5年ほど前、社長業をご子息に引き継いで引退された元社長さん。
現役の頃は日々忙しかったこともあり
「退職したら、あれをしてこれをして!」
と第2の人生の到来を楽しみにされていた。
先日、久しぶりにお会いする機会があったので
「引退後の生活、楽しんでおられますか?」
とお尋ねしてみた。
多忙な日々から解放されて、
さぞかし第2の人生を満喫されておられるのだろう
と思いきや、意外な答えが返ってきた。
- 海外旅行に行けば「これは日本でも売れるんじゃないか」という発見がある
- 外食に行けばシェフのこだわりの想いが一皿に詰まっていることに気付く
- 学生時代に読んだ本を改めて読み返せば当時とは違った新たなアイデアが浮かんでくる
- 人と会って話をすれば「そういうやり方もあったのか」と目から鱗が落ちる
現役の頃はなんで気づかへんかったんでしょうか、
やはり毎日忙しいから余裕がなかったんでしょうね、
まぁ、世間にはまだまだ知らんことがいっぱいありますわ
と、その元社長さんは笑っておっしゃった。
自分はまだ引退していないので、
その境地には至っていない。
しかし、フラットな状態で物事を見ることの大切さを
改めて教わった気がした。
逆に言えば、冷静かつ俯瞰的に物事を捉えるということが
渦中にいる者にはいかに難しいか。
自分の教訓として、意識していこうと思った。
人生の先輩、ありがとうございました。