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【85】令和7年度税制改正大綱(法人・個人・資産)

2025/03/26
【85】令和7年度税制改正大綱(法人・個人・資産)
令和7年度税制改正大綱について、
法人・個人・資産の3つに分けてご紹介します。

まずはタイトルを流し読みして、
関係がありそうなところの有無を
チェックしてみて下さいね。


令和7年度税制改正大綱 法人課税編

◆中小企業者等の軽減税率の特例は2年延長

 中小企業者等の法人税率は所得金額800万円以下について15%とされています。

 この軽減税率の適用期限を2年延長したうえで、

 所得金額が年10億円を超える事業年度については、税率を17%に引き上げます。


◆中小企業投資促進税制は2年延長

 中小企業投資促進税制は、適用期限を2年延長します。


◆売上100億超を目指す中小企業の支援措置

 中小企業経営強化税制は、

 中小企業者等が特定経営力向上設備等を取得した場合に

 特別償却または税額控除ができる制度です。

 適用期限を2年延長したうえで対象に売上高100億円超を目指し、

 一定の要件を満たす中小企業の設備投資を追加します。

 うち建物および附属設備(合計額1,000万円以上)の特別償却率と税額控除率は、

 供用年度の給与増加割合が2.5%以上の場合、それぞれ15%と1%、

 給与増加割合が5%以上の場合、それぞれ25%、2%とします。

 ほかにA類型は経営向上指標を見直し、

 B類型は投資利益率を7%以上に引き上げ、

 C類型のデジタル化設備、

 暗号資産マイニング業の設備は対象から除外し、

 新たに食品等事業者の設備が適用対象となります。


◆地域未来投資促進税制を3年延長

 地域未来投資促進税制は、

 地域経済牽引事業の促進区域内で特定事業用機械等を取得した場合に

 特別償却または税額控除ができる制度です。

 適用期限を3年延長し、機械装置及び器具備品の特別償却率を35%(現行40%)に引き下げ、

 規模要件を1億円以上(現行2,000万円以上)、前年度の減価償却費の25%以上に引き上げたうえで

 特別償却率50%、税額控除率5%とする上乗せ措置の対象設備に新たな類型を追加します。


◆企業版ふるさと納税を3年延長

 企業版ふるさと納税制度は、

 企業が寄附を通じてノウハウ、アイデア、人材を提供し、

 官民連携で地方への資金の流れを創出、

 人材還流を促して地域の社会課題の解決をはかる制度です。

 企業は寄附額全額を法人税の損金に算入して約3割の税額を軽減、

 4割は法人住民税の税額控除、

 2割は法人事業税の税額控除を受けるので、

 自己負担は1割で地方創生を応援することができます。

 一方、地方再生計画の認定が取消される不適切事案が発生したため、
 寄附活用事業の執行上のチェック機能の強化や活用事業の透明化等を措置したうえで
 適用期限を3年延長します。


令和7年度税制改正大綱 個人所得課税編

◆基礎控除と給与所得控除は10万円引上げ

 物価上昇局面の税負担調整、就業調整への対応措置として、

 基礎控除は合計所得金額2,350万円以下の控除額を10万円引き上げて58万円に、

 給与所得控除は55万円の最低保障額を65万円に引き上げ、給与収入123万円まで課税されなくなります。

 令和7年分以後の所得税に適用されます。


◆特定扶養控除(大学生年代の親族の扶養控除枠)を拡大

 特定扶養控除は、19歳以上23歳未満の扶養親族(主に大学生)を持つ世帯の税負担を軽減するための制度です。
 2024年(令和6年)までは、所属税が課税されない扶養される子等の給与収入上限額が103万円に設定されており、
 これにより大学生年代の若者がアルバイトの就業調整を行い、人手不足に影響していました。

 令和7年度の税制改正により、この給与収入上限額が150万円に引き上げられます。

 年収150万円までは、改正前の扶養控除(特定扶養親族)と同額の63万円の控除を受けることができます。


 改正後の内容

 ・対象者:19歳以上23歳未満の扶養親族を持つ納税者

 ・年収要件:103万円以下から150万円以下に引き上げ

 ・控除額:所得税63万円、住民税45万円(変更なし)

 ※150万円を超過すると段階的に控除額が縮小

 ・適用開始時期:令和7年分


◆扶養控除、同一生計配偶者の要件も引上げ

 基礎控除の引上げに伴い、人的控除が見直されます。

 扶養親族、同一生計配偶者の合計所得金額の要件は58万円以下となり、

 現行48万円から10万円引き上げられます。

 個人住民税も給与所得控除の見直し、特定親族特別控除(仮称)の創設、扶養親族、同一生計配偶者の合計所得金額の要件等を改正し、

 令和8年分から適用されます。


◆iDeCoの拠出限度額を引上げ

 iDeCoは加入年齢を70歳未満に引き上げ、

 拠出限度額は自営業者等は月額7.5万円(現行:月額6.8万円)、

 企業年金加入者は月額6.2万円から確定給付企業年金の掛金額及び企業型確定拠出年金の掛金額を控除した額(現行:月額2.0万円)、

 企業年金未加入者は月額6.2万円(現行:月額2.3万円)に引き上げ、

 全額所得控除されます。


◆子育て世帯への支援措置を1年継続・拡充

①住宅ローン控除

 住宅ローン借入限度額の上乗せ措置(認定住宅5,000万円、ZEH水準省エネ住宅4,500万円、省エネ基準適合住宅4,000万円)、

 および床面積要件の緩和措置(合計所得金額1,000万円以下、40㎡以上)は令和7年限り適用されます。

②住宅リフォーム税制(継続)

 工事費用相当額(上限250万円)の10%相当額を所得税額から控除する措置が令和7年限り適用されます。

③生命保険料控除(拡充)

 新生命保険料に係る一般生命保険料控除は、
 23歳未満の扶養親族のある場合、令和8年分の適用限度額を6万円(現行4万円)に引き上げます(合計適用限度額12万円)。


令和7年度税制改正大綱 資産課税編

◆結婚・子育て資金の贈与非課税は2年延長

 結婚・子育て資金の一括贈与非課税制度(直系尊属からの贈与について結婚資金は300万円まで、子育て資金は1,000万円までを非課税)は、

 「こども未来戦略」の集中取組期間(令和8年度まで)にあることを勘案し、

 2年間の延長となりました。


◆法人版事業承継は役員就任要件を見直し

 事業承継における非上場株式等の贈与税の納税猶予制度の特例措置は、

 経営承継円滑化法による特例承継計画の認定を受けた非上場会社の株式等を先代経営者から贈与により取得した後継者の贈与税の納税を猶予し、

 贈与者の死亡等により猶予税額の納付を免除するものです。

 特例措置の適用期限は、令和9年12月31日です。

 これまで後継者である受贈者には贈与日まで引き続き3年以上、当該法人の役員に就任していることが要件となっていましたが、

 令和6年12月31日で役員に就任していない場合でも、

 贈与の直前に役員に就任していれば適用できるようになります。

 令和7年1月1日以後の贈与から適用されます。


◆個人版事業承継は事業従事要件を見直し

 事業承継における個人の事業用資産の贈与税の納税猶予制度の特例措置は、

 経営承継円滑化法による個人事業承継計画の認定を受けた後継者が、

 宅地等・建物・その他減価償却資産の事業用資産を先代経営者から贈与により取得した場合、

 贈与税の納税を猶予し、

 後継者の死亡等により猶予税額の納付を免除するものです。

 特例措置の適用期限は、令和10年12月31日です。

 これまで後継者である受贈者には贈与日まで引き続き3年以上、当該事業に従事していることが要件となっていましたが、

 法人版事業承継税制の改正と併せて、贈与の直前に事業に従事していれば適用できるようになります。

 令和7年1月1日以後の贈与から適用されます。


◆設備投資の固定資産税軽減は2年延長

 中小企業等経営強化法に規定する先端設備等導入計画に基づき、

 中小事業者の生産性向上や賃上げに資する機械・装置等の設備投資について

 固定資産税の課税標準の特例措置を見直しのうえ2年延長します。

 賃上げ方針を計画に位置付け、雇用者給与等支給額を1.5%以上引き上げる場合、
 最初の3年間は課税標準の2分の1が減免され、
 3%以上引き上げる場合、
 最初の5年間は課税標準の4分の3が減免されます。

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